邦画『花とアリス』/10年以上後に作られた前日譚の『花とアリス殺人事件』の方が面白いってのはどうなの?

スコア:285/999

花とアリス出典:東宝
『花とアリス』


【あらすじ】

中学時代からの親友の花とアリスは同じ高校に入る。花はアリスと共に登校時の電車待ちで偶然見かけた学校の先輩宮本雅志に一目惚れをし、事故で記憶喪失になってしまった彼に“先輩は自分に告白した”と嘘をつくが……


【作品情報】

公開:2004年3月13日(日本)/上映時間:135分/ジャンル:ドラマ/サブジャンル:青春映画/映倫区分:全年齢/製作国:日本/言語:日本語


【スタッフ】

(監督・脚本・音楽・原作)岩井俊二


【キャスト】

鈴木杏/蒼井優/郭智博/平泉成/木村多江/相田翔子/阿部寛/広末涼子/大沢たかお/アジャ・コング/叶美香


スポンサーリンク

見放題配信

ビデオパスU-NEXT

※情報は【2020年05月27日】現在のものです。上記のボタンから本作品の再生ページに直接ジャンプ出来ます。各VODを選択してご利用ください。詳しくはこちらのページでご確認いただけます。

ポイントレビュー


■私には何も感じられなかった

アクセル神田
アクセル神田
ドラマ担当
ポイント:101/333|評価:BAD

ビックリするぐらい退屈です。岩井俊二監督作品だとは思えないほど。叙情的な物語を描く監督だという印象があったので、もう少しもう少しと我慢を重ねて最後まで見てはみましたが、前日譚であるアニメ映画『花とアリス殺人事件』の方がよっぽど良かったです。眠たい話……その一言に尽きます。なんでこんな風になってしまったんでしょう。色々謎でした。作品としての透明感みたいなものだけは感じることが出来ましたが……


■芸術要素が強過ぎるとアクビが出そうになっちゃうよね

橘 律
橘 律
ラブストーリー担当
ポイント:94/333|評価:BAD

花が自分勝手が過ぎてついていけないところから始まり、そこから女子高生人間関係のドキュメンタリーみたいな話の流れになるんですけど、私としてはリアルではなかったですねぇ。なんかこう……女子高生の話を無理くり文学的にしてみましたみたいな。兎にも角にも見続けるのがキツかったです。「そこがいいんだよ」って評価する方がいる映画かもしれませんが、私にはダメな話でした。


■懐かしい気持ちにすら浸れない……

猿渡 りん子
猿渡 りん子
元高校女子代表
ポイント:90/333|評価:BAD

アニメ版のレビューを書かせて頂いた時は何も触れませんでしたが、どうしようもないぐらいグッタリする作品です。阿部寛やルー大柴、広末涼子、大沢たかおが出てきたりと、出演者の面では「おっ!」と思わせてくれると所もあるのかもしれませんが、元高校女子として懐かしい気持ちにさえなれませんでした。本作での失敗を取り返すために前日譚の『花とアリス殺人事件』を描いたんだと思えたぐらいです。


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

大好きな岩井俊二監督作品なんだけどなぁ……

猿渡 りん子
猿渡 りん子
メインレビュアー
元高校女子代表/最低評価

映画フリークが如何にも高い評価を下しそうな作品ですが、イチ観客としては面白かったとは言い辛いです。当サイトは批評家であることよりも、ただの一人の観客としての評価を大切にしたいという立ち位置で記事を掲載しておりますので、正直に申し上げます。

是非、前日譚の『花とアリス殺人事件』を見てから見て下さい。あちらの方が断然面白いです。

あちらを先に発表してくれていたらどれだけ良かったかと……

本作は色々無理があるんですよね。

それぞれのエピソードが情緒的な美しい映像を差し込もうとし過ぎているために、映画としてのバランス配分が狂っています。

作品として伝わえたいことがわからないんです。女同士の友情を伝えたいのか、無垢な高校女子のありのままの姿を描きたいのか、それが非常に分かりにくい。

だから見ていて辛い。キツイ。長い。現実世界でありそうな不器用な女子達の恋物語をその切ない部分だけをピックアップして、美し気に並べてみましたってお話なので、二人の女性としての魅力が消えてしまっています。それぞれの人格が見えにくくなっちゃってるんです。

もちろん、人それぞれ感想は違うと思いますし、雰囲気の良さは分かります。でも、雰囲気だけで押し切っていくのって違くありませんか?大手のレビューサイトで高い評価をしている方の感想も幾つか読ませて頂きましたが、私は共感できませんでした。

そう、本作は雰囲気の良さしかないんです。ストーリーが薄い。ある意味で挑戦的な作品なのかもしれませんが、私にとっては同監督の実写版『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』のような心を揺さぶるような感想を抱ける作品ではありませんでした。

純文学を映画化すると面白味のないものになりがちなのと一緒で、映像化に向く物語と向かない物語ってあると思うんですよね。

私が観客としてズレているだけなのかもしれませんが、私個人としては試写会後の感想を映し出した良くあるCMのようには「感動しました!」とは言えない作品です。

淡い恋話にドキドキ出来なくなるほど歳をとったということなのかもしれません。女子同士の友情物語としてもイマイチでした。期待値が高かっただけに本当に残念です。

ただ、鈴木杏の終盤の泣き顔だけは、ちょっとだけしかない私の小さな胸を打つものがあったことを付け加えておきます。学生が作った自主制作の映画の中で見つけた救世主的な役者さんみたいなヤツです。

また、もう一人の主役である蒼井優も抜群の処女的な美しさで悪くありませんでしたね。この主演二人のプロモーション映画として見るなら評価しても良いのかなぁ。

でも、私は出演女優目当てで映画を見るタイプではないので、同じタイプの方にはオススメしません。こういうアーティスティックな作品も楽しめる人間になりたいのですが、人間そう簡単に好みを変えることは出来ないもんです。

本作の名台詞

似合わねぇ~

出典:花とアリス/VOD版

役名:花とアリス
演:鈴木杏と蒼井優