香港映画『インファナル・アフェア』/潜入者VS潜入者……さあ、二人の地獄に決着をつけよう

スコア:902/999

インファナル・アフェア出典:コムストック
『インファナル・アフェア』


【あらすじ】

マフィアの構成員のヤンは実は潜入捜査官。唯一ヤンが警察官である事を知るウォン警視に組織の情報を流していた。だが、マフィア側も警察内部に構成員を潜入させており、警察とマフィアは未曽有の情報戦に突入する。


【作品情報】

公開:2002年12月12日(香港)|2003年10月11日(日本)/上映時間:102分/ジャンル:ドラマ/サブジャンル:マフィア映画/映倫区分:全年齢/製作国:香港/言語:広東語,北京語,英語,タイ語


【スタッフ】

(監督)アンドリュー・ラウ,アラン・マック/(脚本)アラン・マック,フェリックス・チョン/(音楽)コンフォート・チャン


【キャスト】

トニー・レオン/アンディ・ラウ/アンソニー・ウォン/エリック・ツァン/ケリー・チャン/サミー・チェン/ショーン・ユー/エディソン・チャン


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※情報は【2020年02月09日】現在のものです。上記のボタンから本作品の再生ページに直接ジャンプ出来ます。各VODを選択してご利用ください。詳しくはこちらのページでご確認いただけます。

ポイントレビュー


■香港から生まれたマフィア映画の超名作

アクセル神田
アクセル神田
ドラマ担当
ポイント:312/333|評価:GOOD

まさにアジアが世界に誇れるマフィア映画です。全くストーリーは似ていませんが、アジア版『ゴッドファーザー』とも言える地位を築いていると言っても過言ではありません。

因みに本作も『ゴットファーザー』と同じく3部作となっており、3作目の評判が一番悪い点も良く似ています(笑)

アメリカでは『ディパーテッド』のタイトルでレオナルド・ディカプリオ(潜入捜査官)対マット・デイモン(マフィアからのスパイ)の構図でリメイク映画として公開。

日本でも『ダブルフェイス』のタイトルで、西島秀俊(潜入捜査官)対香川照之(マフィアからのスパイ)の構図でTBSとWOWOWの共同制作テレビドラマとして公開されています。

つらつらと補足情報ばかり書いていたら、随分長文になってしいましたので、最後に一言だけレビューを。

アジアのマフィア映画で3本の指に入る名作です!


■リメイクさえも面白い珠玉の脚本!!

試分 書人
試文 書人
サスペンス担当
ポイント:301/333|評価:GOOD

今となっては相当古い映画になってしまっているけど、古臭さを一切感じさせない稀有な作品。今の20代前半の若者が見たとしても、違和感があるのは、携帯がスマホじゃないことぐらい。

誰もが思いつきそうななのに、実は誰もやってなかった脚本設定には、まっこと恐れがいった。ひょっとしたら、映画の世界では「ありそうでなかった」が、最強の物語なのかもしれない。

本気で手放しで褒めて良い脚本だと思う。リメイクである『ダブルフェイス』『ディパーテッド』もすでに視聴済みだけど、どちらもリメイクなのに面白いって滅多にありません。脚本として、ほぼ奇跡に近い。

ねちっこい性格を最大限に駆使して、じっくりねっとりととツッコミどころを探してはみたんだけど、まるで見つからなかったしね。


■久しぶりに出会った『徒花』のあるマフィア映画

山守 秀久
山守 秀久
アクション担当
ポイント:289/333|評価:GOOD

女性はともかくとして、この物語に熱くならない男性はまずいないんじゃないですか?

派手な銃撃戦はありませんが、本作には「徒花」(あだばな)のような儚い美しさがあるんです。

まるで自分が潜入捜査官になったような、マフィアからのスパイとして警察で働いているような、そんな緊迫感を感じさせてくれると同時に、二人の静かなる悲哀を疑似体験できます。

どんなにカーチェイスを頑張っても、どんなに素手で大立ち回りをしても、この緊迫感だけは天才的なセンスがなければ作り出せません。これだけの「徒花」を作り出せたのは、本作の「動と静」のさじ加減が完璧だったからに他なりません。

欠点といえば、流れ作業をしながら見られるような映画ではないことぐらいです。もし仮にスマホゲームのキャラ強化と同時進行で見ようものなら、どちらも時間の無駄になってしまうことは確実です。

くれぐれも視聴時は集中して見て欲しい作品です。スマホか映画かどちらかにしましょうよ。どうしてもスマホをいじってないと落ち着かないという方は……そうです。スマホで本作を見れば良いのです。


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

貴方はヤンのがキツい派?ラウのがキツイ派?

アクセル神田
アクセル神田
メインレビュアー
ドラマ担当/最高評価

もうこれで本作を見るのは5、6回目になると思いますが、再視聴の間隔が以前よりは長かったので、何だか懐かしい気持ちにもなりました。

私がまだ学生だった頃、私と同じく映画好きの女友達がいたのですが、本作が『マイベストムービー』だと言うのです。当時の私はまだ未見だったので、彼女の薦めもあって、レンタルビデオ店でいそいそと同作品を借りて、食い入るように画面を見つめていたことを今でも覚えています。

それからというもの、ふとしたタイミングでこの映画の話題になると、ヤン派かラウ派かで白熱した議論を繰り広げるようになりました。

その時は女友達がラウ派で、私がヤン派でした。

いつもケンカ寸前までいく議題は「どっちの立場がキツくて大変か?」です。回答は、当然自分の派閥の方を推すんですが、作中での描写さながらに、どっちらも一歩も引かないんです。

「ラウは、最悪バレても警察が何とかしてくれるじゃん。刑務所だって24時間体制の個室になるだろうし、ひょっとしたら、証人保護プログラムみたいなのもあるんじゃない?」これが私の意見です。

「いやいや、絶対ヤンのが楽だって、マフィアを潰せばオールオッケーっていう目に見えた目標があるだから、そこがラウとの違いよ。潰せないじゃんラウの力だけじゃ警察もマフィアも」これが彼女の意見。

その後はこの議題に関連性のあるどうでもいいような細かい設定でもめ続けます。「ラウのが安定して金持ってる」だの「ヤンのが一発の稼ぎがデカい」などなど……

彼女と話すのはいつも同じファミレスだったので、顔なじみのウェイターのオバサンが、それとなく覗きに来て、「せっかくカップルなんだから、仲良くしなさい。こんなところでケンカしちゃだめよ」と何度か注意されたのも懐かしい話です。

全然カップルじゃありませんでしたが、「説明するの面倒だよね」とそういうことにしておきました。

卒業してからは同窓会ぐらいでしか会うことはありませんが、若かりし頃の良い思い出です。

本作ほどの超級名作映画になると、歳をとっても心の片隅にこういう記憶を残しておいてくれるのが、嬉しいですね。

さて、ほとんどというか、ほぼほぼ全部が私の思い出話だけのレビューになってしまいましたが、過去がフィードバックするほどまでに衝撃的な作品ということで、ご理解頂ければ幸いです。あと、レビューの終わりついでに申し上げておきますと、今の私の派閥はヤン派ではありません。

現在所属しているのは「どっちもどっこいどっこい派」です。大人になるって、きっとこういうことを言うんでしょうね。

皆さんは何派ですか?

本作の名台詞

自分の“道”は自分で選べ

出典:インファナル・アフェア/VOD版

役名:サム
演:エリック・ツァン