スコア:463/999
出典:東宝
『モテキ』
【あらすじ】
31歳の藤本幸世は1年程前やってきたモテキ以来、職なし恋人なしのくすぶった毎日を送っていた。せめて働かねばとニュースサイトのライター職についた幸世は、仕事に奔走している間にTwitterを通して松尾みゆきに出会う。
【作品情報】
公開:2011年9月23日(日本)/上映時間:118分/ジャンル:ラブストーリー/サブジャンル:ラブコメディ/映倫区分:全年齢/製作国:日本/言語:日本語
【スタッフ】
(監督・脚本)大根仁/(音楽) 岩崎太整/(主題歌) フジファブリック『夜明けのBEAT』,女王蜂『デスコ』/(原作) 久保ミツロウ『モテキ』
【キャスト】
森山未來/長澤まさみ/麻生久美子/仲里依紗/真木よう子/金子ノブアキ/新井浩文/リリー・フランキー
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見放題配信
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ポイントレビュー
■これはモテてるワケではなくないですか?
ポイント:125/333|評価:BAD
ぶっちゃけ、取り立てて特筆すべき点のないごく普通の恋愛映画です。『モテキ』と題してはいますが、真剣交際的なモテ方ではなく、「誰でも良かった」的なモテ方になっています。
ただし、現実世界では、この言葉の枕に「見た目が生理的に受け付けたから」の文言が入りがちであることをお忘れなく……
でも、その点では、森山未來の主役継続(ドラマ版でも主演です)は正解だったんじゃないかと思います。モテない感を出すのに男前過ぎる役者さんを出して、「それは無理あるだろ……」って話は映画に限らず、創作物全てにおいて良くある話ですが、そこはばっちりクリアしていました。
森山未來の見た目を生理的に受付けないと言う女性も少ないでしょうし、そもそもどのツラ下げて、お前は生理的な審判下してんだっていうのもあります。我々女性側だって、男性たちがそういう言い方をしないだけで、結構思われてんだぞって話です。
うん。でも、ホントにこういう映画にちょうどいいルックスですよね。森山未來。
■ストーリーよりも作中で流れる曲の方が胸を打つ
ポイント:162/333|評価:BAD
なぜバレンタインデーに当日にこの映画のレビューを投稿しなければいけないのか意味がわからない。チョコまみれっぽいシーンがあるからか?
いいよ。いいよ。気にしてないよ。俺は『モテキ』の幸世より、随分若い時にモテキあったし、モテキの先輩として感想を書いてやるよ。
え~と、ドラマ版が大好きだった人は、とっつきやすいかもしれないけど、純粋にラブコメディが見たくて本作品を選んだ人にとっては、ラブスト―リー要素、コメディ要素、共に中途半端な作品に感じてしまうんじゃないかな。
どっちに持っていきたいのか、物語として最初から最後まで迷い迷って、フラフラしていた印象が強く残った。
ただ、作中で流れる曲が非常にいい……こんなんバレンタイン当日に聞いたら泣いてしまうじゃんか。枕に突っ伏して泣き濡らしまくってしまうじゃんか。
男の人生にはどんなヤツでも3回以上はモテキが到来するというが、今年はどうだろう……少なくともあと、2回残ってるんだけどな。もう、オリンピック何回挟んだんだってぐらい待ってるよ。
あぁ、そうだよ。冒頭で書いた記念すべきモテキは保育所にいた頃だよ。そうだよ。ゆり組だよ。しかもまだ小さかったから、全く記憶に残ってねぇ……ある日、お袋に「保育所の頃はモテてたらしいんだけどね……」って悲しそうな目で言われただけで、俺自身の記憶には残ってねぇ……
そんな真偽も定かではない伝聞、俺は信じない。でも、信じてもみたい。そんな気持ち。
というわけで、さぁ、世の女性の皆さん!歯医者の予約はすでに入れておいたので、たーんと、本命チョコレートを私に渡しに来てくださいな。
■原作漫画もテレビドラマも見てなくて大丈夫
ポイント:176/333|評価:GOOD
原作マンガ版も連続TVドラマ版も未視聴ですが、全体を通して気楽に見られる恋愛映画だったので、ぼちぼち評価しています。
原作や前作を知らないままで見ても、ほとんど問題なく見られるのはラブコメの特長ひとつだと言えるでしょう。
海外連ドラの『ゴシップ・ガール』なんてドロドロし過ぎて、1話飛ばしただけで解読不能な人間関係になっていますからね。
もしかすると、TVドラマ版を視聴済みの方にとっては、連ドラ版を見た人だけがわかる小ネタみたいなのがあって、別の楽しみ方も出来るかもしれませんが、初見の方は初見の方で、リラックスして見られる平均的なラブコメ映画として、楽しめる作品です。
ただ、彼女ナシの男性の方は、バレンタインデーとクリスマス・イブは観賞を控えた方がいいかもしれません(笑)ああいう時に一人で見るような話ではないです。
メインレビュー
- ネタバレありの感想と解説を読む
主人公に自己投影して救われたい人だっているんですよ
メインレビュアー
ラブストーリー担当/最低評価さり気に主人公の幸世が29歳の時のテレビドラマ版があったことを、すっかり忘れていました。
そっちの方はちょっとしたブームにまでなったハズなんですけど、あんまり内容を覚えていません(こんなに覚えてないのは、テレビでの宣伝予告で見たような気分になっただけ説アリです)。そして、原作であるマンガは手に取ったことさえありません。
ただ、確信を持ってお伝え出来る情報が一つだけありますよ。ドラマ版と映画版での幸世役を演じた森山未來は続投しております。まぁ、なんて当たり前で素晴らしい情報なんでしょう!
こんな感じの事前知識なので、本作品は『モテキ』という名の単体のラブストーリーとして見始めたんですが、設定ありきの邦画らしいラブコメですね。『ハンサム・スーツ』ですとか、『脳内ポイズンベリー』ですとか、その類です。
どの登場人物にも感情移入出来ないんですよね。我武者羅に仕事に取り組んでいるときに、素敵な女性と出会って、惚れてしまって、でもその人には別に彼氏がいてって、ただその彼氏は実は……みたいなことって現実でも良くあることなんですけど、それじゃあモテキじゃなくねぇ?って思いました。
自分だけが惚れられて始めてモテキですよね?だけど、この映画で幸世に迫る女性陣は情欲や寂しさにかられてる人ばっかり。そんなに尺を使ってない子持ちの女の人が一番まともに惚れかけてたんじゃないかってぐらいです。
設定ありきの恋愛映画なのに、実際はモテててるわけじゃないって、どうなんでしょう。
『アナと雪の女王』(原題:Frosen)をはじめ、洋画の原題と邦題が全く違うというのはある話ですが、タイトルと作中の描写とズレているのは頂けません。
映画の主人公に自己投影することで、さも自分にモテキが訪れたような錯覚に陥りたい!
こんな切なる願いで、本作品を再生した男性だっているんですよ。その需要には是非、答えて欲しかったです。
しかしながら、目の保養面では需要に答えてくれるとは思います。長澤まさみ演じるヒロインの松尾みゆきが、滅茶苦茶エロカワイイです。こういうサッパリした性格のセクシーな女性って男性はお好きなんじゃないでしょうか。
長澤まさみを一般視聴者が手に入れることは難しいかもしれませんが、こういうタイプの女性って結構いますよ。自称サバサバ系ではなく、いつもニコニコのサッパリとした性格の子。中には男と二人きりだと豹変するタイプもいるでしょうけど、私はこの手の女性嫌いじゃないです。
長澤まさみを眺め見て、「今年こそこんな彼女を作るぞ!」とモチベーションをあげるには良い映画だとは思います。
それに投稿日である本日2020年2月14日は、何と言ってもバレンタインデー。もしかしたら、素敵な奇跡が起こるかもしれませんよ。もし起きなかったら、この『モテキ』を見て、自分を慰めてあげて下さい(失礼)。
本作の名台詞
一番好きな人が出来た…本当のモテキだよこれ!
出典:モテキ/VOD版
役名:藤本幸世
演:森山未來