洋画『世界にひとつのプレイブック』/感傷的になり過ぎた男女の恋愛模様を観賞しよう

スコア:815/999

世界にひとつのプレイブック出典:ギャガ
『世界にひとつのプレイブック』


【あらすじ】

妻の浮気相手を暴行したパットは精神病院へ入院させられる。今は退院し、両親と暮らしているが、パットの奇行は治まらず、元妻への連絡も止めようとしない。そんな中で出会った性依存症に悩む女性が彼の心に触れる。


【作品情報】

公開:2012年9月8日(カナダ)|2012年11月21日(アメリカ)|2013年2月22日(日本)/上映時間:122分/ジャンル:ラブストーリー/サブジャンル:ヒューマンラブストーリー/映倫区分:全年齢/製作国:アメリカ/言語:英語


【スタッフ】

(監督・脚本)デヴィッド・O・ラッセル/(音楽)ダニー・エルフマン


【キャスト】

ブラッドリー・クーパー/ジェニファー・ローレンス/ロバート・デ・ニーロ/ジャッキー・ウィーヴァー/クリス・タッカー


スポンサーリンク

見放題配信

Prime VideodTVNETFILIXHuluU-NEXTFOD

※情報は【2019年11月23日】現在のものです。上記のボタンをクリックすると各VODの作品ページにジャンプすることが出来ます。詳しくはこちらのページをご確認ください。

ポイントレビュー


■とにかくヒロインがキュート

橘 律
橘 律
ラブストーリー担当
ポイント:307/333|評価:GOOD

月並みな表現になってしまいますが、見ていて心地よく、幸せな気持ちにさせてくれるハートウォーミングなラブストーリーです。

ヒロインのティファニーがどんどん純朴なパットに惹かれていく流れがとてもスムーズ。

恋愛映画って、途中でイライラさせられるのが醍醐味だったりするんですけど、この作品にはあんまりその要素がありません。

とにかく女性目線で見ても、どうしようもなくティファニーがキュートなので、パットはさっさと妻のことは忘れろよってのはありましたが、不必要なモヤモヤシーンに遭遇することなく、最後まで見ることが出来ました。ぞくぞく大満足です。


■ありそうでなかった設定のヒューマンラブストーリー

アクセル神田
アクセル神田
ドラマ担当
ポイント:243/333|評価:GOOD

精神を患った者同士のラブストーリーって意外と描かれていないジャンルだと思います。

もっとあっても良さそうなんですけどね。心が弱っている時って、恋に落ちやすいって良く言うじゃないですか?他の似通った作品が思い浮かばないのが不思議です。

どちらか片方だけが患ってるというパターンは、記憶に薄っすらと残っていますが、これと言って良作が思い浮かばない。『ビューティフル・マインド」などは恋愛とはまた違う話ですもんね。

ですので、そういった新鮮さも関係しているのでしょうけど、よっぽど恋愛体質を拗らせていなければ、微笑みが混じった鼻息と共に感動の涙がこぼれる映画だと思われます。

こういう恋愛をしてみたいものですね。


■全然ラブコメじゃないのにクスっと笑える

試分 書人
試文 書人
コメディ担当
ポイント:265/333|評価:GOOD

確かに綺麗ではあるんだけれど、どこかイモっぽさが残っていて、決して超絶美人ってわけでもないジェニファー・ローレンスが、一瞬ハイウッド随一の魅力的な女優に映る。

あぁ、この子ええ子なんだなぁって。きっとご本人も愛想の良い人なんだろうなぁって。

パット役のブラッドリー・クーパーもいつもと完全に違うキャラを完璧に演じてて、演技は最高なんだけど、違う次元でジェニファーにやられてて、やや押され気味。

流石のアカデミー賞、主演女優賞受賞という演技だった。『ハンガー・ゲーム』と同じ人だとは思えないよ。あれはあれでええ子だなぁと思ったけどね。

本作品のコメディタイプとしては、小さな子供のおかしな行動を見てつい吹きだしちゃったみたいな自然な笑いタイプ。こういうラブコメディなら、全然アレルギーなく見られるね。

どう見てもラブコメジャンルじゃない真面目なお話だけど、そういう立ち位置の映画の方が意外としゃんとラブコメやってたりするんだよなぁ……


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

単なる恋愛映画を見る感覚では見て欲しくない

橘 律
橘 律
メインレビュアー
ラブストーリー担当/最高評価

この映画が人生の思い出の1本になったという方がいても当然だなと思えるほどの出来栄えでした。ラブストーリーに必要な要素を何もかも備えつつも、恋愛に重きを置かずに人間に重きを置いています。

ドロドロしたハチャメチャな恋愛話も嫌いじゃありませんが、せっかくラブストーリー……愛の物語を見ているんですから、やはり見終えた後は心をほっこりさせたいものです。

もうほっこり度でいったら、本作は限界MAXです。単純に男女の恋愛だけを描いているわけではないので、完全なる王道ラブストーリーとは言えないんですけど、だが、それがいい。

どちらも精神的な問題を抱えてはいますが、私みたいな「悩みがないのが悩み」みたいなお気楽な人間の目から見ても、パットは男性としてチャーミングに映ったし、ティファニーはキュート過ぎて、同じ女性としての敗北感から、なんか変な汗が出て来そうなぐらいでした。

そうなんですよね。心が病んでいたとしても普通の人達なんです。人生に悪いきっかけがあっただけで、そこに囚われてしまっているだけで、それ以外は普通の人達。

だから、良いきっかけさえあれば、その囚われた心も解放される。私だっていつ何時、悪いきっかけが訪れるかわからないし、その時は心が病んでしまうかもしれないけれど、この映画みたいな良いきっかけがあれば、きっと前を向いて歩き出せるような気がします。

とりわけ、ティファニーとパットのダンスシーンはそういった病んでしまった人間の心の葛藤や人生の難しさを表しているような演出されていて、うるうると上澄みみたいな涙が沸いて出てきてしまいました。

ラストについても、もう文句の付け所がない終わり方です。見ていた全員は言い過ぎにしても、9割方の観客が納得したんじゃないでしょうか?

まっこと最後までめんこいめんこいお二人で、恋愛映画ってなんだかんだ言ってどちらかが、気にくわなかったりするんですけど、最終最後までどちらも大好きなままエンドロールを迎えることが出来たのも良かったです。

人生ってパーフェクトにはいかないけど、それでも心を満たしてくれる何かさえあれば、幸せなんですよね。きっと。

とてもとてもいい話です。ラブストーリーファンの私が言うのもなんですが、惚れた腫れただけの単純な恋愛映画として見て欲しくない作品でございました。

本作の名台詞

シリアルならデートだと思わないだろ?

出典:世界にひとつのプレイブック/VOD版

役名:パットリック・ソリターノ・ジュニア
演:ブラッドリー・クーパー