洋画『スタンド・バイ・ミー』/小年時代という名の夏休みがもうすぐ終わる

スコア:814/999

スタンド・バイ・ミー出典:ソニー・ピクチャーズ
『スタンド・バイ・ミー』


【あらすじ】

いつもつるんでいる少年達4人組は、メンバーの1人であるバーンから行方不明の少年の死体が今も森の中に眠っているという話を耳にする。第一発見者になれば英雄になれると考えた彼らは、死体探しの旅へと出かけた。


【作品情報】

公開:1986年8月22日(アメリカ)|1987年4月18日(日本)/上映時間:89分/ジャンル:ドラマ/サブジャンル:青春映画/映倫区分:PG12/製作国:アメリカ/言語:英語


【スタッフ】

(監督)ロブ・ライナー/(脚本)ブルース・A・エヴァンス,レイノルド・ギデオン/(音楽)ジャック・ニッチェ/(主題歌)ベン・E・キング『スタンド・バイ・ミー』/(原作)スティーブン・キング『恐怖の四季』>「THE BODY」


【キャスト】

ウィル・ウィートン/リヴァー・フェニックス/コリー・フェルドマン/ジェリー・オコンネル/リチャード・ドレイファス/キーファー・サザーランド


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ポイントレビュー


■子供の時と大人の時とでは違う感想に

アクセル神田
アクセル神田
ドラマ担当
ポイント:281/333|評価:GOOD

言わずと知れた名作中の名作。30歳以上の人であれば、少年時代に一度は見たことがある映画だと思います。またそれでいて、大人になって改めて見てみると、少し味わいが変わっているという不思議な作品です。

子供は冒険活劇として楽しみ、大人は胸に響く感動ドラマとして楽しむ。本当に名作は名作として素直に認めようよといった感じですね。ただ、中盤で直視し難いシーンがありました。全世界のお茶の間から食欲という食欲を奪った例のシーンです。

とはいえ、『孤独のグルメ』のゴローちゃんなら多分こう言うに違いありません。「こういうのでいいんだよ」と。うん、そういうダレた感じもこの手の映画には必要っちゃ必要ですよね。

「このエビフライのタルタルソース、おいしいんだけど少し飽きちゃった。一旦普通のソースに戻して舌を休めよう」みたいな。いや、ゴローちゃんでも流石にあれじゃ、休めるというより、引っ込めるってなりますか。


■適度に短い上映時間さえも魅力に映る

近道 通
近道 通
オールジャンル担当
ポイント:289/333|評価:GOOD

スティーブン・キング原作の映画では、キングっぽくなくてこれが一番好き。

この方が原作の映画って、特に題材になるネタがない時に「とりあえず原作にキング使っとこう」みたいなノリの作品が多い気がするんですよね。途中まで良かったのに「なんだそりゃ!」なラストを迎えることもしばしばありますし。

もちろん、それらの映画の責任は彼にはあんまりなくて、言うまでもなく制作側にあるんだろうけど……でも、この作品に関しては監督と脚本が凄い。

原作に関しては一度しか読んでないんですが、自分の中では明らかに原作を超えています。映画の方はなんかずっと懐かしいし、何度も繰り返し見ていられる感じ。映画としては90分ぐらいでかなり短い部類に入るんだけど、それは何回も繰り返し見るためにあえてそうしてるんじゃないかって思ってしまうぐらいに。

ただ、クリスの存在が役者も含めて異次元に格好良すぎて、そこだけは減点させて欲しいですね。連帯責任で仲良く4人分で40点ぐらいが手ごろかな?「あんな顔も性格もとびきり格好いいヤツなんて現実にいねぇよ!」……ってね。

いやでも、マジで何処かにいるんなら側にいて欲しいです。交通費ぐらい出すぜ、ダーリン。ねぇ、ダーリン。


■こんな友達がいたら……と大人心にも泣ける映画

試分 書人
試文 書人
ホラー担当
ポイント:244/333|評価:GOOD

3年振り3度目の視聴。

初見は確か中学生か高校生。あの時は「これって、小学生の頃に友達が多かったヤツだけが泣ける話なんじゃね?」的な感覚で見ていたが、社会人になってからの二度目の視聴で何とも言えない哀愁を感じ、今回の3度目の視聴では、こんな友達がいる少年時代だったらなぁ……と、後悔の念が沸き上がってくるのを感じた。

ホントに友達少なかったなぁ、俺。

さて、話をレビューに戻すが、本作の映画としての特筆すべきは、主要登場人物の4人組がそれぞれ個性的で、完全にキャラ立ちしている部分にあると言えるだろう。

それぞれの家庭の事情などをバックボーンとして描き切っている点も完璧だ。いらない面子が一人もいない。多少ゴードンとクリスに比重を置きすぎている感はあるものの、十分許容できる範囲。子供だって子供なりに大変なんだよということが、話の全体像としてしっかりと描かれている。

ただし、こういう少年時代を送っていない私のようなヒネた人間には、4人の友情(特にゴーディとクリス)にリアリティを感じられない部分があるので、少しファンタジーを見ているような気分になってしまったのは、過去の視聴時と変わらずといったところ。

見ていると、とにかく友達が欲しくなる。最早俺にとっては、映画というよりは寂しい過去を思い起こさせてくれるボロボロの教科書みたいな作品である。


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

本編が主題歌に負けてるなんて言わせない

近道 通
近道 通
メインレビュアー
オールジャンル担当/最高評価

映画自体もそこそこ良かったけど、名作と呼ばれるまでになれたのはほとんど主題歌のおかげ……そんな評価を受けがちなこの作品。今ここに嘘偽りない事実を打ち明けるとすれば、そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。

でも、今ではそんな自分が恥ずかしい。大人になってからというか、社会人になって見ると、マジでまるっと感じ方が違う。確かに歌はいい。最高だ。そらで歌えるぐらいにはあの素晴らしい歌詞とリズムが頭に焼き付いている。ただ、やっぱり映画そのものも同じぐらい最高なんだ。

直接的に哀しいエピソード自体はそんなになかったハズなのに、あってもあっさりした表現で終わっているのに……

もう何度見ただろうか?

多分数えきれないぐらいだ。数える必要がないぐらい、いつ見ても良い作品。それが自分にとっての『スタンド・バイ・ミー』ですね。

故リヴァー・フェニックスの圧倒的存在感

とりわけ、すっかりおっさんとなった私の心を魅了してやまないのが、物語の中心である4人の友人たちの中のクリス(演:リヴァー・フェニックス)という存在。

あんなイケメンで友達想いの最高のヤツなんていねぇよ!と、見た後は毎回キレてはいるのだけど、もしも自分の少年時代にあんな友人がいてくれたら……どんな人生になっていただろうと……物思いにふけることも度々。

この映画の主役はおそらくゴードンなんでしょうけど、自分の中では完全にクリスの物語です。あんな最高の友達がいたら、今どんあ大人になっていただろうなぁ。

全部が全部、哀しい思い出ばかりではないはずなのに、クリスというキャラクターを思い出すと、何故か理由のない涙が出てしまう。

懐かし過ぎて自分の小学校時代の日記を読み返しちゃいました

なんだかレビューじゃなくて、『スタンド・バイ・ミー』を見た後の日記みたいになってしまったけれど、この映画は子供の頃に書いた日記を読み返した時のような感情にさせてくれる映画だと思う。

主題歌さながらに、お願いだからクリスのような友人に側にいて貰いたかった。

そんなこんなで散々懐古に浸った挙句、正月に帰省した時に偶然実家で見つけて持って帰ってきた小学校時代の日記を読み返してみたわけだけど、書いてあった内容は以下の通り。

【7月26日】
夏休みがはじまってから何日かがたった。明日になればもう一日がすぎる。夏休みは好きだけど、へることはあっても増えることはない。それがとてもざんねんです。

10歳ぐらいの時の日記ですが、改めて読むと変な涙が出てきますね。

何を当たり前のことを、さも哀しいことのように言ってんだか……

本作の名台詞

あの12歳の時のような友達はもうできない もう二度と……

出典:スタンド・バイ・ミー/VOD版

役名:ゴーディ・ラチャンス(大人)
演:リチャード・ドレイファス