スコア:722/999
出典:ワーナー・ブラザース
『セントラル・インテリジェンス』
【あらすじ】
高校の英雄であるカルヴィンは、スピーチ中に突然裸で投げ出されてきたいじめられっ子ロビーを助ける。それから時は経ち大人になってから二人は再会するが、ロビーは屈強な姿に様変わり。しかもスパイになっていた。
【作品情報】
公開:2016年6月17日(アメリカ)|2017年11月3日/上映時間:107分/ジャンル:アクション/サブジャンル:アクションコメディ/映倫区分:全年齢/製作国:アメリカ/言語:英語
【スタッフ】
(監督) ローソン・マーシャル・サーバー/(脚本) ローソン・マーシャル・サーバー,アイク・バリンホルツ,デヴィッド・スタッセン/(音楽)セオドア・シャピロ,ルドウィグ・ゴランソン
【キャスト】
ドウェイン・ジョンソン/ケヴィン・ハート/エイミー・ライアン/ダニエル・ニコレット/ジェイソン・ベイトマン/アーロン・ポール/ライアン・ハンセン/シオーネ・ケレピ/ディラン・ボヤック/クメイル・ナンジアニ
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見放題配信
※情報は【2022年11月5日】現在のものです。上記のボタンから本作品の再生ページに直接ジャンプ出来ます。各VODを選択してご利用ください。詳しくはこちらのページでご確認いただけます。
ポイントレビュー
■ドウェイン・ジョンソンが名優っぽく成長してる
ポイント:288/333|評価:GOOD
ロック様ことドウェイン・ジョンソン主演です。いや、すっかり役者さんになっています。初主演の『スコーピオン・キング』の時と比べると、演技力が雲泥の差です。やはりプロレスラーの方は役者に向いているんでしょうか?アメリカのプロレスは特にブック(脚本あり)が多いですから。そんな彼が主演なのでアクションシーンは安心して見られます。あれだけムキムキなのにどうしてあんなに素早く動けるんでしょう?羨ましいです。
■ついホロッと来そうになる大人の男同士の熱い友情物語
ポイント:215/333|評価:GOOD
見る前は、大人になって立場が入れ替わった二人が紆余曲折の末、和解するみたいな話を想像していただけに、のっけから衝撃でした。これ、ジョックとナードの話じゃなくて、メチャクチャいいヤツ同士の話じゃん。コメディとしての笑いどころは、カルヴィンがロビーの行動に振り回されるってパターンがほとんどだったからそこまでだったけど、男同士の友情物語として見ると目頭が熱くなってくる話。いやぁ、思いのほか良かった。良かった。
■スクールカーストはきっと乗り越えられる
ポイント:219/333|評価:GOOD
元いじめられっ子が大人になっても抱え続けるトラウマに関しても、物語の中で深く描写されています。アクションコメディとして純粋に楽しめましたが、こうしたシーンがあったおかげで泣かされもしました。もうスクールカーストみたいな馬鹿馬鹿しいことやめにしない?って言いたいんですが、それは無理だろうし、何より本作はそれを乗り越ようとする人間の物語ですからね。結局、カーストがあっても大事なのは人間性ってことですね。
メインレビュー
- ネタバレありの感想と解説を読む
実は気が合う二人だってことを示す描写が可愛らしい
メインレビュアー
アクション担当/最高評価何よりも嬉しかったのは、本作が元いじめられっ子が大人になって、いじめっ子にマウントを取りにいく話ではなかったことです。そんな映画はどこにでも落ちてますから……
映画は出だしから面白かったです。いきなりおデブのロビーが見られます。あまりにもロック様(ドウェイン・ジョンソン)っぽい見た目だったので、CGだとばかり思っていましたが、演じていたのはシオーネ・ケレピという本物の役者さんだそうで驚きました。
この高校生ロビー、歌とダンスをしながら学内のシャワールームでシャワーを浴びる結構明るそうな子なんですが、アメリカではこういう子でもイジメられてしまうみたいです。
しかもやり口が残酷もいいところで、周囲は教員を含めて誰も味方をしてくれない。むしろせせら笑っているぐらいでした。
そうした状況の中で唯一、裸のロビーに着ているジャケットをかけて助けてあげたのがカルヴィンだったということで、その後大人パートに入ってストーリーは進むわけですが、大人になったカルヴィン(ケヴィン・ハート)は意外と大物になっていなくって、その辺もリアルです。
当時の高校の同級生と結婚はしていますが、現状に満足しておらず、過去の栄光と現状の差を知られたくなくて、誘われた同窓会も断ってしまいます。このあたりもなにか現実的でした。自分は彼のようなタイプではなかったので、どう思われようとどうでも良いですが、過去に凄かった人ほど今の普通の状態というのは知られたくないもの何だと思います。
期待値が元々高いですから、そこを超えていかないといけない。いじめられっ子とはまた別の意味で同窓会に出席したくない気持ちは本作を見たことでよく伝わりました。
そして、その同窓会のお誘いがかかったFacebookをきっかけに、二人は(二人だけで)久しぶりに会うことになるのですが、もうこの時の最初の再会の段階から一貫して、カルヴィンのことが大好きなんです。
自分がスパイであることも比較的早い段階でバレますが、全然悪びれない。見ようによっては彼を巻き込めて喜びさえ感じている様子です。IT企業に勤めるカルヴィンに嘘のお願いをして、自分の敵について調べさせたのも、おそらくはカルヴィンと再び知り合うきっかけが欲しかっただけなんでしょう。アメリカのスパイともなれば人脈も豊富でしょうし、別に他の人間に頼んでも良かったんですから。
と、そんなこんなで嫌々ながらもロビーに巻き込まれていくカルヴィンなのですが、途中の敵とのバトルシーンでの彼の立ち振る舞いは『ラッキーマン』を思わせるような戦いぶりで結構笑えます。そのせいでさらに引き返せないところまで巻き込まれていくという展開です。
アクションコメディではよくある展開ではありますが、前述の高校でのエピソードとロビーのカルヴィンへの懐きようの可愛らしさが相まって、視聴者にもう彼らを応援するしかないという気分にさせているところが上手いです。ある意味プロレスみないなものですね。
またこうしたストーリーのもさることながら、作中に出て来る他の登場人物もサービス精神満載の映画になっています。
海外連続ドラマ『ブレイキング・バッド』でジェシー・ピンクマン役を演じたアーロン・ポールが出て来たり、ちょい役で同じく海外連続ドラマの『シリコンバレー』のディネシュ(クメイル・ナンジアニ)が出て来たりと、海外ドラマファン垂涎の俳優達が登場します。こういうのは嬉しい演出です。
ロビーとカルヴィンの会話の中で映画の題名が沢山出て来るのですが、そうした部分もこの演出に関係してるのかなと思いました。映画は題名で、連続ドラマは俳優でという感じで。
二人の会話は、映画の題名を挙げないと成立しないのかと思ってしまうほど、私が覚えているだけでもかなりの数の作品の題名があがっています。
『トワイライト』、『素敵な片思い』、『ホームランド』、『グッドフェローズ』、『ロードハウス』。
あともう少し何かあったような気がしますが、上に挙げただけでも結構な数です。そして、二人とも一度は会話に出てくる作品を見たことがある点が面白い。これだけ数があったら、一つぐらいどちらかが見ていないものがあってもおかしくないはずなんですが、これはおそらく二人が心の深い部分では昔から気が合っていたという描写なんだと思います。
お話の締めくくりとしては、アクションコメディとしてはほぼ完璧と言わざるを得ないほどの素敵な終わり方です。スッキリしてて最高でした。
なお、本作は本編終了後にNGシーンが入っているので、すぐに停止ボタンを押さないようにご注意ください。お話が終わってすぐ流れるので見逃す心配はおそらくありませんが、念のため追記させて頂きます。
本作の名台詞
来世でな
出典:セントラル・インテリジェンス/VOD版
役名: ロビー・ウィアディクト
演:ドウェイン・ジョンソン