邦画『白ゆき姫殺人事件』/SNSは美女の殺害事件で大盛り上がり!

スコア:513/999

白ゆき姫殺人事件出典:松竹
『白ゆき姫殺人事件』


【あらすじ】

ディレクターの赤星雄治は、友人の狩野里砂子から同僚が殺害された事件について事情聴取を受けた旨の連絡を受ける。野心家の彼は取材を開始。結果、被害者に恨みを持つ可能性がある城野美姫という人物が浮上する。


【作品情報】

公開:2014年3月29日(日本)/上映時間:126分/ジャンル:サスペンス/サブジャンル:社会派映画/映倫区分:全年齢/製作国:日本/言語:日本語


【スタッフ】

(監督)中村義洋/(脚本)林民夫/(音楽)安川午朗/(原作)湊かなえ


【キャスト】

井上真央/綾野剛/染谷将太/蓮佛美沙子/菜々緒/金子ノブアキ/小野恵令奈/宮地真緒/ダンカン/秋野暢子


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※情報は【2020年02月09日】現在のものです。上記のボタンから本作品の再生ページに直接ジャンプ出来ます。各VODを選択してご利用ください。詳しくはこちらのページでご確認いただけます。

ポイントレビュー


■現実のSNSの世界はもっと残酷では?

試分 書人
試文 書人
サスペンス担当
ポイント:168/333|評価:GOOD

邦画のサスペンスの中では平均点以上はある作品。SNSによって引き起こされる現代社会の問題点をそれなりに指摘出来ていたんじゃないかな?あくまでそれなりにだけど。

なんで「それなりに」なのかって言うと、こう現実はもっともっと残酷だと思うんだよね。ネット上での犯人捜しって。

その点、本作にはまだ優しさが残ってる。あと、ディレクターはどんなどうでもいい情報でも外部にそれを漏らしたりしない。別のディレクターに食いつかれたら、ライバルが増えるだけだからね。

そこらへんはやや作りが甘い印象。テーマは好きだけどね。


■思いのほかシンプルで見やすい邦画サスペンス

アクセル神田
アクセル神田
ドラマ担当
ポイント:175/333|評価:GOOD

怖いですよね。怖いです。ネット社会。インターネットのサイト上にレビューをあげているような人間が言うのもアレですが(笑)

この映画は、そのネット社会の中でもSNSの怖ろしさを題材に扱っていて、特にIT関係やサイト運営の仕事をしている人でなくても、身近な問題として感じられるような、見やすい作りになっています。

ただ、その見やすさのせいで、少々話が薄くなってしまっているのは否めません。ストーリー展開としては及第点だと思うんですが、何かが薄い。もっと真に迫る感じが欲しかった。

欲しがり過ぎなのかもしれないですが、たぶんこういった状況の中では、SNSだけの影響で済まされないと思うんですよね。想像を絶する追い詰められ方をするハズなんです。

と言いつつも、伏線が複雑な話ではないので、単純に現代のサスペンスを楽しみたい方には良い作品なのではないでしょうか?


■主人公の好き嫌いで評価が分かれる

近道 通
近道 通
オールジャンル担当
ポイント:170/333|評価:GOOD

主人公のディレクターの身勝手さを許容出来るか出来ないかで、かなり評価が分かれる作品なんじゃないかなぁ。

私は許容出来る派なんで、そこそこ評価してる派です。ディレクターなんて、だいたいがあんなもんなんじゃないですかね?

もちろん、崇高な仕事をされているディレクターも数多くいるとは思うんだけど、報道分野になると基本的には人の不幸で飯を食べる仕事にならざるを得ませんから。

そうして、その記事を見た私達に考えさせたり、注意喚起をしているわけです。やりすぎは良くないし、本作の主人公のディレクターはどうしようもないヤツだけど、これもひとつの現実なんじゃないでしょうかね。

そういうディレクターもいますよ。実際。


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

肝心の事件の伏線が若干、不十分な気が……

アクセル神田
アクセル神田
メインレビュアー
ドラマ担当/最高評価

まさか私がメインレビューになるとは……

確かに見所はある作品なんです。湯けむりなんちゃら殺人事件などとはレベルが違いますから、そこは安心して見て頂けるかと。

でも、ラストがちょっとアッサリとし過ぎてるんですよね。リアリティに関しては多少の甘さはあっても、まぁまぁ高評価、中だるみもそんなにない。お年寄りでもSNSの問題について理解できるような分かりやすいストーリー展開でもある。

ただ、最後がサラッとしちゃってるんです。

唐突とまでいかないけど、どうしてあの結末になったのかの伏線が不十分だから、意外性を狙えているようで、狙えていないんですよ。

だから、見ているこちらは「え?あ、そうなの?」って感覚になっちゃいます。この点をもう少し丁寧に描いてくれれば、もっと評価は高かったと思います。

一発勝負のサスペンス映画で、続編を作るような話ではないので、逃げ道がないのは察しますが、伏線があってこその意外な結末なんじゃないでしょうか?

話自体はポンポンポンと進んでいったので、そこが残念でしたね。話のリズムの良さと伏線作りの両立ってやっぱり難しいのかもしれません。

あと、原作者である湊かなえさんの映像化作品は、かなり評判が良いものが多いので、ハードルが高くなってしまっているというのも、この評価に少なからず影響しているものと思われます。

本作品の原作は読んだことがないので、比較評価が出来なくて大変申し訳ないのですが、湊かえでの原作作品であることを一旦無視して、純粋に映画だけの感想を言えば、人に薦めるほどではないけど、「サスペンスが好きなら見てみても良いんじゃない?」ってぐらいの作品ではあるでしょう。

SNSのヤバさをヒシヒシと感じられるとまではいかないまでも、「こういうこともあり得ますよ」ほどには、問題点を指摘している映画です。

ディレクターの倫理観についても同時に描いてしまったことで、尺が足りなくなってしまった点を考慮すれば、邦画サスペンスの中では優秀な部類と言って良いかもしれません。

だけど、ラストがですねぇ。繰り返しになってしまいますが、あのアッサリした終わり方だけは何とかならなかったのかなって思いました。勿体ないですね。

本作の名台詞

どれだけ人のものを奪ったら気が済むの……

出典:白ゆき姫殺人事件/VOD版

役名:城野美姫
演:井上真央