洋画『アイランド』/私の人生は誰のもの?

スコア:638/999

アイランド出典:ワーナー・ブラザース
『アイランド』


【あらすじ】

リンカーンはいつもと同じような朝を今日も迎える。世界全土はほぼ汚染されているようだ。だが、こんな毎日も全ては唯一の安息の地、アイランドへの当選のため。そう新しい明日を信じて彼は毎日を過ごしていた。


【作品情報】

公開:2005年6月22日(アメリカ)|2005年7月23日(日本)/上映時間:136分/ジャンル:SF/サブジャンル:異世界映画/映倫区分:全年齢/製作国:アメリカ・イギリス/言語:英語


【スタッフ】

(監督)マイケル・ベイ/(脚本)カスピアン・トレッドウェル=オーウェン,アレックス・カーツマン,ロベルト・オーチー/(音楽)スティーヴ・ジャブロンスキー


【キャスト】

ユアン・マクレガー/スカーレット・ヨハンソン/ジャイモン・フンスー/ショーン・ビーン/ マイケル・クラーク・ダンカン


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※情報は【2019年10月17日】現在のものです。上記のボタンをクリックすると各VODの作品ページにジャンプすることが出来ます。詳しくはこちらのページをご確認ください。

ポイントレビュー


■誰にでもあるMY名作のひとつ

猿渡 りん子
猿渡 りん子
SF担当
ポイント:270/333|評価:GOOD

現実にありえそう……っていうか、近い将来はここまで極端でなくても、こういった問題は何かの間違いで起き得るだろうなっていう、現実的なSF作品です。

私、相当これ好きなんですけど、各VODのレビュー全体ではそんなに評価が高くないイメージなんですよね。

えー面白くないかなぁ?自分という存在の真実を知った瞬間とか、かなりに次ぐかなりなラインで良いシーンなんですけどね……

やはり、ヒロイン役のスカーレット・ヨハンソンのセクシー美人過ぎさが、目立ち過ぎて良くなかったんでしょうか?

分かりやすい設定で、これ以上現実感あふれるSFはないと言っても良いぐらい個人的には評価している作品なんですが、エルフが好きとか、地球外生命体が好きとか、内緒にしてたけど、ドワーフが実は好きだとか、人それぞれがの好みが違うってことこそが、SFの醍醐味だとは思うので、そこは良しとしましょう。

でも、私は大好きな作品です。


■終盤にかけてアクションに逃げたかな?

アクセル神田
アクセル神田
ドラマ担当
ポイント:170/333|評価:GOOD

現在の医科学的技術と、将来に対する啓蒙という意味では価値のある作品だったと思います。

しかし、中盤あたりから、アクションな演出に逃げ過ぎているような気がしました。尺稼ぎみたいな印象を受けましたし、テーマが変わってしまったような……

特に追っかけっこのシーンはもう少し短くても良かったような気がします。

いつも上から目線で申し訳ないんですけど、あともう一歩というところですね。

倫理的な問題を考えるとどうやったって重いテーマになるはずなのに、最終的には軽いものになってしまったという印象です。

もう何かひとつ、それでも生きたいと思う人間の深い深いカルマについて、ガツンと説教をしていただきたい部分はありました。

ただ、娯楽作としては平均的なSF映画よりは、ほんのり上な出来だと思われます。


■主人公達以外の端々のエピソードの方が気になってしまった

橘 律
橘 律
ラブストーリー担当
ポイント:198/333|評価:GOOD

恋愛という概念が元々ないような世界で暮らしている主人公とヒロイン(それ以外の登場人物も)なので、そういう世界はそういう世界で美しいなぁと一瞬だけ思ってしまった。

でも、基本は悲しい気分での視聴を強いられる展開。

特に前半部分は特に何かが起こるわけじゃないんだけど、その生活感がすごく悲しくも感じて、鑑賞中は最後の最後までそれを引きずっちゃった。

だから、結局は『タイタニック』みたいに、最後は主人公とヒロイン以外の登場人物達の方のエピソードが気になって気になって……

って勢いのまま最後まで進んでしまったので、なんか恋愛っぽい部分は必要があったのかなぁってのが、率直な感想ではあります。二人以外のクローンのエピソードは結局そんなに深堀されません。

ただ、『タイタニック』よりかは確実に「色恋」に必要性はあったので、評価に結構困るお話ですね(笑)

う~ん、でも割と嫌いじゃないかな?


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

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猿渡 りん子
猿渡 りん子
メインレビュアー
SF担当/最高評価

前半の違和感の演出がとても上手な作品です。

登場人物達は、それぞれ清潔で健全が過ぎるぐらいの毎日を送っているんですけど、いい具合に「これはもしかしたら、異常な状態なのかもしれないな」って、観客側には感じられるシーンが随所に散りばめられています。

そんな半SFチックな生活感の中で、何の疑問も持たずに当然のように暮らしている人々が、徐々にその違和感に気が付いていく感じ……

それでいて、違和感っていう感覚そのものが備わっていないから、気が付くまでに時間がかかってしまうもの悲しさ。

同じようなテーマを扱っている映画には『わたしを離さないで』みたいなのもあるけど、私にはこっちの方(アイランドの方)が、話としてはリアリティを感じました。

SF作品には、絶対に現実には起こりえないことを題材にしている作品と、将来的には現実になってしまいそうな作品がありますが、この作品は完璧に後者な作品で、登場人物達が現在置かれている立場を、哀しいムードを演出するために利用していない。

そこが私は好きです。

不自然な状況で自然に過ごしている彼らを画面越しに眺めていると、こっちは自然と哀しさが滲みでてくるみたいな……

本当に、じんわりじんわり涙が出てきて、ちょっと感情移入しすぎたかなってぐらい!

主演のユアン・マクレガーとヒロインのスカーレット・ヨハンソンも、そういうこの映画の中で一番大事にしなきゃいけない部分である『無機質』さみたいなものを凄く上手く演じていたと思います。

ほんの少しスカーレット・ヨハンソンが美人さん過ぎたけど(笑)

でも、よく考えると、そのスカーレット・ヨハンソンの非現実的な美しさも必要不可欠だったんじゃないのかなぁ?

製作側の意図は私のような人間には知る由もないけど、彼らが生きている『理由』を分かりやすく伝えるために、彼女をキャスティングしたっていうなら、おお!って思います。

ただ、本当に人気も知名度も私が思っているより、ずっと低い映画なんですよね。

誰もが知っているような有名俳優が出演していて、かつ、(私の中では)名作級に面白いのに。

万人が共通した理想を持つのが難しいのと同じで、万人が共通した評価をする映画を作るのってきっと不可能なんでしょうね。

私が勝手に今言い出した理論とはいえ、「倫理感は人間の理想通りには共通しない」みたいなことも作品の中ではメッセージとして組み込まれているんと思うんだけどなぁ……

なんか私にしては真面目っぽいレビューになっちゃいましたが、少なくとも見てみる価値だけはある作品ですので、まだ見てらっしゃらない方は、一度くらいは私を信じて見てみてくださいな。

ただし、「あんたの薦めで見てみたけど、全然面白くなかった」というクレームは受け付けておりませんので、あらかじめのご了承をお願いいたします(笑)

そういうこともあるんです(笑)

本作の名台詞

環境に疑問を抱くのは当然だ それこそ人間というものさ

出典:アイランド/VOD版

役名:バーナード・メリック医師
演:ショーン・ビーン