コラム『イマイチ根付かないシルバーウィークという連休』/山守秀久

イマイチ根付かないシルバーウィークという連休


■祝日を増やしたりズラしたりするより有休消化率あげた方が……

山守 秀久
山守 秀久
コラムニスト
文字数:約1300字|読了時間:約3分

ゴールデンウィークと比べるといささか見劣りする感があるシルバーウィーク。単なる3連休や飛び石連休で終わってしまう場合が多いのもその原因の一つと言えるでしょう。

政治的にはこの実情を改正するために様々な案が出されてきましたが、今のところ完全なる解決には至っていないのが実情です。

しかしながら、私は思うのです。これって、ホワイトカラーの人のことしか余り考慮していないのではないかと……たとえホワイトカラーの人だったとしても、祝日に出勤しなければならない、あるいは出勤すべき稼ぎ時という場合だってあります。

たとえシルバーウィークがゴールデンウィーク並みの大型連休になったとしても、少なくとも旅行系の企業にお勤めの方や、その先の旅館料理店などの方は休めませんしね。もちろん、その分、安い値段の時に旅行や行楽に出かけられるメリットというのはあるとはおもいますが……

休む時は休む、働くときは働く。これって非常に大事なことだと思うのです。私としてはシルバーウィークの制度の整備は整備として大切なことだとは考えますが、もっと大事にすべきなのは有休休暇制度の方じゃないでしょうか?

こちらをきちんと消化出来るように法律面を整えれば、大抵の休日の問題は解決すると思うのです。有休を取らせて下さいと上司に告げる際のあの勇気と恐怖感は一体なんなのでしょう。

当然の権利を主張しているだけなのに、「私だって休んでないんだ!」ばりの態度を取られがちです。中には「楽しんで来いよ」のような仏様のような方もいらっしゃいますが、これが実は普通です。

聞くところによれば、有休を消化させる体を取っておきながら、出勤させて無休で働かせるところもあるようで……これって、お金を労働者である自分で払って働いているのと一緒ですから。

当サイトらしからぬ生真面目な話にはなってしましましたが、たまには何の理由もなく好きな映画やドラマやアニメを見たい日だってあるでしょう。

そうしたコンテンツの製作陣も休みが取れないほど大忙しなところに、大いなる矛盾点はありますが、そうした方々もたまには体を休めて、新しい発見と発想を見つけて欲しいものです。

アニメーション製作の現場などは特に凄まじいらしいですね。しかも薄給のところが多いそうで、好きなことを仕事にするってつくづく大変なことだと思います。

我々ユーザーは彼らの血と汗と涙の上に作品で笑ったり、泣かせて貰ったりしているわけで、お金を払っているとはいえ、感謝と敬意を払わなければならないのかもしれません。

とはいいつつ、どう観ても時間の無駄にしかならない作品を作るのはどうか止めて頂きたい(笑)こちらもお金と勝ち取った有休の貴重な時間を使っているのですから。

そう考えると、どの職業にしてもどっこいどっこいか。今、日本で有休消化率がズルなしで90%超えているところってどれくらいあるんでしょうか?

シルバーウィークの整備も大事ですけど、そっちに力を入れた方がよっぽど健全で有意義だと思います。図らずもノーボケの真面目なコラムになってしまいましたが、9月って休みが多い割りにあんまりネタがないんです。どうかお許しを。たまにはこういうのもいいでしょう。まだコラム3回目ですけど(笑)


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執筆後コメント

小さい頃は敬老の日があるからシルバーウィークなんだと思ってました

コラムニスト:山守秀久
担当:アクション