洋画『ビッグ・フィッシュ』/現実世界のお父さんも良くホラ話をするよね

スコア:802/999

ビッグ・フィッシュ出典:ソニー・ピクチャーズ
『ビッグ・フィッシュ』


【あらすじ】

父エドワードのホラ話が好きだった息子ウィルも、大人になるに連れてそれが全て嘘だったと思うようになり、彼は父と距離を置くようになる。そうした状況の中、母サンドラから父が病に伏しているという連絡が入った。


【作品情報】

公開:2003年12月10日(アメリカ)|2004年5月15日(日本)/上映時間:125分/ジャンル:SF/サブジャンル:ラブファンタジー/映倫区分:全年齢/製作国:アメリカ/言語:英語


【スタッフ】

(監督)ティム・バートン/(脚本)ジョン・オーガスト/(音楽)ダニー・エルフマン/(原作) ダニエル・ウォレス『ビッグフィッシュ – 父と息子のものがたり』


【キャスト】

ユアン・マクレガー/アルバート・フィニー/ビリー・クラダップ/ジェシカ・ラング/ ヘレナ・ボナム=カーター/アリソン・ローマン/マリオン・コティヤール


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※情報は【2022年11月4日】現在のものです。上記のボタンから本作品の再生ページに直接ジャンプ出来ます。各VODを選択してご利用ください。詳しくはこちらのページでご確認いただけます。

ポイントレビュー


■女性向けの作品かな?でも男性も是非!

猿渡 りん子
猿渡 りん子
SF担当
ポイント:298/333|評価:GOOD

女性の方であれば過半数の方が「いいね!」ボタンを押せる作品だと思います。

父エドワードの回想シーンの映像の美しさ、温かみのあるファンタジックなストーリー。その他もろもろどれを取っても、女性向けな印象が残りますね。

男性でもこれが好きって方もいるでしょうけど、おそらくランダムに選んだ同数の男女で「良かった」「良くなかった」の投票をしたとしたら、「良かった」の女性票がかなりの比率を占めるのではないでしょうか?

かく言う私も「良かった」に投票したいと思います。祈、名作当選!


■二枚目半の俳優、ユアン・マクレガーの当たり役

橘 律
橘 律
ラブストーリー担当
ポイント:263/333|評価:GOOD

流石、女子に子供に大人気のティム・バートン監督、こんなお話も綺麗に描けるんですね。私自身は特別好きな監督ってじゃないですけど(笑)

ただ、『チャーリーとチョコレート工場』よりは『シザーハンズ』の方が好きな私にとってはドンピシャな映画でした。映像美の比較はともかくとして、雰囲気がとても良く似ていました。

主演のユアン・マクレガーも持ち味である二枚目半的なキャラを存分に生かしていて、適役だったんじゃないかと思います。

この役は監督が大好きなジョニー・デップじゃダメでしょ。俳優としては好きだけど、ちょっと顔が濃すぎて嘘臭さがないもん。あの人。


■歳を取ると、どうして涙もろくなるんだろう

アクセル神田
アクセル神田
ドラマ担当
ポイント:241/333|評価:GOOD

家族のことで色々とありまして、めっちゃ気分が落ち込んでる時に見たので(そんな時に映画見んなよ)、図らずも泣いてしまいました。

落ち着いて振り返ってみると、感動はあっても、そこまで泣くような話ではなかったんですけどね。歳は取りたくないもんです。涙もろくなってしまって困っちゃいます。

だけど、本作と同じ年齢ぐらいの父母を持つ男性は、結構来るものがある作品だと思いますよ。特に父と息子って、なかなかわかり合えない関係ですからね。母と息子とはまた違う関係です。

そういう現実的な部分も丁寧に描かれているので、似たような境遇の男性は好感が持てる作品だと思います。

それにしても、歳を取った親を見るってなんであんなに切ない気分になるんでしょう。映画内でそういう老夫婦を見るたびに、何だか熱いものがこみ上げてくるようになってしまいました。


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

何ジャンルの映画なんだろうね、これは。

猿渡 りん子
猿渡 りん子
メインレビュアー
SF担当/最高評価

これほどジャンル分けに困る作品もないんじゃないですかねぇ。レンタルビデオ屋の店員さんも頭を抱えて悩んだ末に、どのコーナーに置くのかを決めてらっしゃることでしょう。

SFっちゃSFだし、ラブストーリーちゃラブストーリーだし、ドラマっちゃドラマだしね。

一応、私達、MYVODは『SFジャンル』に仕訳しましたが、話し合いではなかなか決まらなかったので、最後は結局じゃんけんで決めました。

でも、見る人によって、「この映画のジャンルはこれだ!」っていうのが変わるって、そんなに珍しいことではないんですよ。

ただし、それには良い意味と悪い意味があります。本作は良い意味でジャンル分けが難しいお話でした。

悪い意味でジャンル分けが難しいのは、安っぽいゾンビ映画とかに多いイメージですね。どうしたらいいか全く皆目見当がつかないものばかりです。当サイトでもご紹介した『ウォーム・ボディーズ』とかは、珍しく良い意味で仕訳が難しかったみたいですが……

なので、ジャンル分けって意味あるのかなぁ…と、たまに思ったりもしますが、その時々のユーザーの需要に合わせる大まかなヒントとしては、やっぱり必要な部分があるので、頑張ってこれからも仕訳を続けたいと思います。

良い意味でジャンル分けに迷う映画っていうのは、様々な観点からみられるいい作品ってことですから。本作もそのひとつです。

え?全然作品のレビューになってないですって。

いやいや、今回に限って言えば、ほぼ前情報なしの状態で見て頂かないと、どうしようもない話なのでね。

メインレビューは、観賞済の方が振り返る用の少々のネタバレを含む記事を書く場所ではあるんですが、未見の方が読んでも多少は大丈夫なようにある程度配慮しなければならないというルールもあるので、万全を期しています。

まぁ、本作でちょこっとだけレビューっぽいことで言えるのは、おじいちゃんの割には、同じ話を何度も繰り返さないなぁってことぐらい。

主人公のエドワードブルーム(老人)は、酔っ払っている時の私なんかよりずっとしっかりしていました。

あの年齢であんなにお話が上手に出来る老人なんて滅多にいません。超人老人です。

特に女性の方にはオススメの作品ですので、是非ともご覧になって見て下さい。彼氏や旦那さんは面倒くさくても、それに付き合ってあげてください。案外自分の方が感動していたなんて事もありえますよ。

何しろ父と息子の物語ですからね。監督的には実は男の人向けに作った話なのかもしれません。

本作の名台詞

父の生涯を語る時― 困るのは事実と作り話の区別がないこと 

出典:ビッグ・フィッシュ/VOD版

役名:ウィル・ブルーム
演:ビリー・クラダップ