スコア:776/999
出典:博報堂DYミュージック&ピクチャーズ
『猟奇的な彼女』
【あらすじ】
ある日電車で出会ったのは泥酔した女性。仕方なくとはいえ介抱してくれたキョヌに対し、何故か彼女の態度は乱暴だ。二人はやがて恋人同士とも取れる関係になっていくが、実は彼女には彼には話せない秘密があった。
【作品情報】
公開:2001年7月27日(韓国)|2003年1月25日(日本)/上映時間:122分/ジャンル:ラブストーリー/サブジャンル:ラブコメディ/区分:NR/製作国:韓国/言語:韓国語
【スタッフ】
(監督・脚本)クァク・ジェヨン/(主題歌)シン・スンフン『I believe』
【キャスト】
チョン・ジヒョン/チャ・テヒョン/キム・インムン/ソン・オクスク/ヤン・グムソク
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見放題配信
※情報は【2022年11月3日】現在のものです。上記のボタンから本作品の再生ページに直接ジャンプ出来ます。各VODを選択してご利用ください。詳しくはこちらのページでご確認いただけます。
ポイントレビュー
■序盤も中盤も終盤も早送り厳禁!
ポイント:282/333|評価:GOOD
題名の付け方がすっごく良いですよね。どんな話なんだろうって?グッと引き寄せられるものがあります。
作中の彼女は、実際には暴力的ではあっても猟奇的というわけではないんですけどね。人を惨殺するわけでもないし。
まぁ、そこの線引きや、感じ方の違いはどうでもいいんですけど、それにしてもキャッチーで良いタイトルです。
うーん、かなり話題になった作品だったみたいですけど、恋愛モノとしては最高とまでは言えない面白さだったかな?
物語の中には、既存のラブストーリーにはなかった、仕掛けや伏線が張り巡らされていて、もうビックリするぐらい驚かせられたけど、彼らの恋愛模様自体は、自分を投影できるような話ではなかったので……
ちょっと自分の中で消化できない部分があったかなぁ。やっぱり女子は自分自身に当てはめて恋愛映画を眺めていたい生き物じゃないですか?
なんーて、それっぽいこと言ってますけど、ぶっちゃけ最高の映画です。
単に恋愛モノらしくなかった部分が多かっただけで、映画としてはマジ最高でした。ただ、少しだけ話が長かった。もうちょい尺はギュっとできたんじゃないかなと思います。でも、だからって早送りしちゃダメですよ。特に最初の方とか。
■飽きても絶対に最後まで見た方がいいです
ポイント:205/333|評価:BAD
たまにこの映画がコメディの欄にあるレンタルビデオ屋を見かけるんですけど、コメディじゃないでしょ。これは。
ジャケットとタイトルだけ見て決めたとしか思えない。もちろん、笑えるシーンもありましたけどね(笑)
中盤ぐらいで少々ダレるところもあるんですけど、頑張って最後まで見て欲しい作品です。一旦別のを見て、ブレイク入れようかってぐらいに彼女が作った脚本の再現映像あたりからダレますが、絶対最後まで見た方がいいです。
あの中盤のダレた感じも最後のために必要だったんじゃないかなって、思えますから。サスペンスでもないのに、こういう映画は珍しいです。
しつこいようですが、最後まで見てください。最後まで見る自信がない人は最初から別なのを見た方が良いくらいです。
結末を見終えるまでが映画、そして人間の恋愛だってことを教えてくれる作品です。
■未見の方は前情報を少なめに
ポイント:289/333|評価:GOOD
猟奇的なグロはないですが、途中で激しいゲロがあるので、そういうのが苦手な方はご注意を。あと、男を殴って笑いを取るスタイルが嫌いな方も見ない方がいい。
たまにいらっしゃいますよね?そういう御仁。そして、逆に好きな御仁も。
前情報として伝えといた方がいいのはこれぐらいかなぁ。この映画の評判が良かったこと以外はほとんど何も知らない状態で見た方が良いと思います。
なんか、あんま見たことないから韓国映画に軽く挑戦してみるかぁってなノリで。
そう、私自身、そんなノリで見てやられちゃいました。恋したくなっちゃいました。
メインレビュー
- ネタバレありの感想と解説を読む
最後だよ、本当に最後って最高に大事だよ
メインレビュアー
オールジャンル担当/最高評価あんまり、前情報を知らない方が良いと言っておきながら、最高点をつけたために、メインレビューを書くハメなった近藤通です。
ポイントレビューとは違い、メインレビューには盛大なるネタバレがある場合がありますので、改めてご注意を。
ポイントレビューの通り、あんまり見てこなかった韓国映画に挑戦してみよう!という軽いノリで見始めたこの『猟奇的な彼女』ですが、テンション的には「猟奇的な彼女なんかより、長期的な彼女がほしいよ!」と、やや傷心気味だったということをここに白状します。
まぁ、私個人の話はさておくとして、この映画を見て「良かったよ」という人の評価って、全てラストシーンに凝縮されてると思うんですよね。
もうアレが全てをオールオッケーにしてくれる。
驚きの結末とか、衝撃の展開とか、誰もが涙するラストとか、この手の映画の煽り文句は耳にタコが出来るぐらい聞かされてきたけど、これらの言葉では表現しきれない、素晴らしいラストだった。
これは一応ラブストーリーでもあるから、彼らの恋愛模様や感情の変化を描くシーンはもちろんあるんだけど、それは全部この最後のため。
この最後のためにこの作品はラブストーリーである必要があったし、この最後のために我々は、無茶無茶なヒロインの彼女を見る必要があった。
彼女が猟奇的になった理由っていうのを知るのが、話の肝なんだと思ってずっと見ていたんだけど、たぶん、真の狙いはそうじゃない。この彼女の秘密については一種のスケープゴートやミスリードみたいなもんだったと私は思う。
秘密を聞いてみると、「そうなんだ、哀しい話だね」って感想ぐらいしか持たなかっただろうし、もしその秘密解明がメインテーマの映画だったとしたら、ここまで評価しなかったんじゃないかな?
ある程度ネタバレせざるを得ないので、出来ればメインレビューは書きたくなかったんだけど、なんかちょっとスッキリした。
結末が良かった!この映画は結末に全部が詰まってる!って言うのって、それだけで少しネタバレになっちゃうような気がするから、未見の人になかなか上手くこの映画をオススメできなかったんですよね。
もし未見の人でここまで読んじゃった人がいたらごめんなさいだけど、これぐらいのネタバレ度なら全然平気だと思うから、是非、一度は見てみて下さいな。
大丈夫、三日もしたら、こんなレビュー忘れてるから!
でも、映画のタイトルは忘れちゃダメ!!VODのトップページを開いたはまではいいけど、途端に「あれ?何見たかったんだっけ?」ってなって、数10分無駄にしてしまうことが良くあるからね。
本作の名台詞
ごめんね 自分でもどうしたらいいかわからないの
出典:猟奇的な彼女/VOD版
役名:彼女
演:チョン・ジヒョン