韓国映画『新感染 ファイナル・エキスプレス』/ゾンビ映画のアジア代表になれるかも?

スコア:677/999

新感染 ファイナル・エキスプレス出典:NEW/ツイン
『新感染 ファイナル・エキスプレス』


【あらすじ】

娘が誕生日プレゼントに「釜山にいる母親に会う」事を求めたため、仕事人間の主人公は嫌々ながらもそれを受け入れる。釜山への電車に乗る二人だったが、車内でゾンビウイルスによる恐ろしい出来事が起き始める。


【作品情報】

公開:2016年7月20日(韓国)|2017年9月1日(日本)/上映時間:118分/ジャンル:ホラー/サブジャンル:ゾンビ映画/映倫区分:全年齢/製作国:韓国/言語:韓国語


【スタッフ】

(監督)ヨン・サンホ


【キャスト】

コン・ユ/キム・スアン /チョン・ユミ/マ・ドンソク/チェ・ウシク/パク・ミョンシン


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ポイントレビュー


■『ゾンビ×電車』良く考えたらどっちも単独でも怖い

試文 書人
試文 書人
ホラー担当
ポイント:272/333|評価:GOOD

題名からして新幹線のダジャレだったから、かなり舐め気味のテンションで視聴開始。

……恐れ入りました。面白かった。舐めてかかってすんません。

こうなると題名もインパクトがあるような気さえしてくるから奇妙なものですな。

電車内という密閉された空間……

しかも特急列車だから、なかなか次の駅につかないし(緊急停止は出来るけどさ)、車内は広めの廊下みたいなもんだしで、チープな表現だけどハラハラドキドキ。

出てくるゾンビもそこまでグロイタイプではないので、グロとホラーがダメって人でも頑張れば見れちゃうと思う。

頑張れ!せっかく面白いんだから。


■シュチュエーション頼りのホラーじゃない

近道 通
近道 通
オールジャンル担当
ポイント:230/333|評価:GOOD

ホラー映画というより、パニック映画に近いかな。アジア映画でゾンビモノってほとんど見たことがなかったので、新鮮でしたね。

製作費かかってそうで、そうでもないのかな?CGを駆使して観客を怖がらせようというタイプの映画ではありません。

ゾンビとそのウイルスという非日常的な恐怖に陥った人々の人間模様をメインに描いている印象です。

ゾンビ映画なのに図らずもウルッと来ちゃったしね。

あー、ちょっとホメ過ぎたかな。

でも、ウンザリするほど存在するアメリカの適当ホラーと比べれば、雲泥の差がある作品だと言っていいと思います。


■嫌々にでも見て良かったと思える作品

猿渡 りん子
猿渡 りん子
ホラー苦手代表
ポイント:175/333|評価:GOOD

もうマジでこの役割ってこれからも続くのかな?苦手だって言ってるんですから見させるなよ(笑)だけど、それほど怖くはなかったし、グロくもなかったな。

嫌々とはいえ、見て良かったとさえ思います。

韓国映画って、普通のサスペンスやドラマなんかでもスプラッターなシーンが多くて、血しぶきや血みどろが大好きなイメージがあったんですけど、そういう描写はだいぶライトな感じです。

当然のことながら、「ゾンビ映画にしては」って前置きが付きますけどね。

いやいや、これぐらいのならいいけど、次こそは凄いのにぶち当たりそうで、それのが怖い。

海外ドラマ『ウォーキング・デッド』でもギリギリ見たくない私なんですから。

主婦で子持ちでオバンに近づいてますけど、一応、元は乙女なんですから。


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

個人的に10本の指に入るゾンビ映画

試文 書人
試文 書人
メインレビュアー
ホラー担当/最高評価

トイレがない列車が緊急停止した時の緊張感。

そして、最寄り駅の1つ前の駅に向かう途中で激しく例のブツをもよおしてしまった時の緊迫感。

映画の本筋とは全く関係ない話なんだけど、私にとってはあの戦慄の感覚を思い出させてくれる映画だった。

きっと、「ヤバいよ、隣の車両からゾンビきちゃうよ」と「ヤバいよ、途中下車してトイレに行ってたら遅刻しちゃうよ」がきっと被ったんだろう。

って、のっけから汚い話で申し訳ない。

でも、こういうどうでも良いことを思い出せるぐらいに、緊張と緩和の調整がちょうどいいホラーなんだよね。これ。

ずーとドキドキしてたら、それが普通の状態になっちゃって、ホラーじゃなくなっちゃうからね。分刻みでジェイソンが襲ってきても怖くないでしょ?

「あぁ、ジェイソンってそういう感じの子なんだぁ」で終わっちゃう。

冒頭のトイレの話だと緩和はダメだけどね(笑)急いでトイレに入って安心した瞬間は特に注意して下さいな。

じゃあ、せっかくだけど、トイレの話はこれぐらいにして話を戻しますか。

ゾンビ映画としては、ゾンビモノ好きは絶対見た方がいいと思う。

数ある名作に一歩ほど遅れをとってはいるけど、ゾンビでハリウッドには負けないぞっていう韓国映画の意地を感じることが出来るんじゃなかろうか。

もし自分がお気に入りのゾンビ映画を10本あげるとしたら、これを入れてもいいぐらい。しかも多分10位とか9位じゃなく。

アジア人が演じているからかもしれないけど、肝心のゾンビさん達も既存のモノとは変わった動きをしているし、電車の中から始まるって設定も新しい。

ひょっとしたら、なんかのゾンビモノであったかも知れないけど、完全に忘れたし、こういうのは同じものがあろうが、なんだろうが覚えている作品の勝ち。

電車×ゾンビのシュチュエーションなら今のところ本作が一番かなぁ。

人間ドラマもあるから、単に怖がらせようとしてないところも気に入っています。ラストも納得できる締め方だったしね。

しかし、軽く読み返してみると、今回はほとんどトイレの話しかしてないな。

私にとって一番のホラーはもしかしたら、トイレなのかもね。

何処に行くにしても、やっぱり気にするもの……トイレの位置。

本作の名台詞

父親ってのは文句 言われても―犠牲になるもんだ

役名:ユン・サンファ
演:マ・ドンソク