邦画『TOKYO TRIBE』/くやしいよ、くやしいけど笑っちゃったよ、でっけぇ男になりてぇよ

スコア:502/999

TOKYO TRIBE出典:日活
『TOKYO TRIBE』


【あらすじ】

荒廃都市トーキョーでは、23の各トライブ(チーム)に属する若者達が諍いを起こしつつもパワーバランスを保っていた。しかし、大きな後ろ盾を持つブクロのリーダー、メラが動き出したことでその状況は一変していく。


【作品情報】

公開:2014年8月30日(日本)/上映時間:116分/ジャンル:ミュージカル/サブジャンル:ギャング映画/映倫区分:R15+/製作国:日本/言語:日本語


【スタッフ】

(監督・脚本) 園子温/(音楽) BCDMG/(主題歌)YOUNG DAIS (N.C.B.B), SIMON, Y’S & AI『HOPE -TOKYO TRIBE ANTHEM-』/(原作)井上三太『TOKYO TRIBE2』


【キャスト】

鈴木亮平/YOUNG DAIS/清野菜名/竹内力/窪塚洋介/染谷将太/大東駿介/石田卓也/市川由衣/叶美香/中川翔子/佐藤隆太/でんでん/D.O


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※情報は【2022年11月4日】現在のものです。上記のボタンから本作品の再生ページに直接ジャンプ出来ます。各VODを選択してご利用ください。詳しくはこちらのページでご確認いただけます。

ポイントレビュー


■見た後に脳内の思考が全てラップにくるまれる

橘 律
橘 律
ミュージカル担当
ポイント:168/333|評価:GOOD

普通のミュージカル映画と違い、歌のジャンルはHIPHOP(ラップ・ミュージック)です。いや珍しいですね。うん、超珍しい。え?エミネムさんの『8 Mile』があるじゃんって?

違います。これはあんな風にしゃんとしたテーマのある映画ではありません(笑)

HIPHOP自体は、その成り立ちと曲調からして、ミュージカル映画と相性が良いイメージがあったのですけど、そのイメージは良い意味でも悪い意味でも本作で打ち砕かれることとなりました。

ミュージカルを愛する人間としてこれを認めてはいけない気がします。認めてはいけない気はするんですけど、ごめんなさい。本当に本当にごめんなさい。ちょっとウケちゃいました。楽しんじゃいました

ネット上ではすんごく評判悪いみたいですけど、アホな気分になりたい時はギリでオススメ出来る映画です。いや、マジくやしい。観賞後の思考が全部ラップ調になっちゃって、なかなか寝付けなかったし。


■どっちみち後悔するなら最後まで見ちゃえ!見ちゃえ!

試文 書人
試文 書人
コメディ担当
ポイント:214/333|評価:GOOD

たぶん、10人中8人は「面白くなかった」って言うと思う。でも、これをその一言で片づけるのは余りにももったいない。通ぶった感想としてではなく、純粋に。そもそも作品自体が高い評価を受けることを想定していない感じ。最後まで見なくても後悔するし、最後まで見てもきっと後悔する、そんな映画。

だからどうか、肩の力を抜いて一度騙されたと思って見てみてほしい。きっと騙されたって言うと思うから。それが俺たちのやり方だから。


■プロのMCと俳優のラップ力の差が歴然

山守 秀久
山守 秀久
アクション担当
ポイント:120/333|評価:BAD

ジャパニーズヒップホップを使ってミュージカル映画を撮ろうというのは、試みとしては面白かったと思います。ただ、肝心の話が途中のHIPHOPに邪魔されてしまって全く入ってきません。

世界観もテレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』に一味加えただけのような作りです。実際、同作の出演俳優が多数出演していて、オマージュ感もあります。ついていけない人は全くついていけません。私もその一人です。

アクションシーンもとってつけたような作りな上に、変にコメディ要素を盛り込もうとしています。プロのラッパーと俳優のHIPHOPレベルの差も酷いです(当たり前ですが)。

ただ、TBSバラエティ番組の『リンカーン』の企画で中川家剛を弟子にした「いいぜ!メン!!」のラッパーD.Oが出てきた時は笑いました。あの時と同様に徹底して腕を組んでいらっしゃいます(笑)


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

せっかくだからラップ調でレビューして見たぜ!メーン!

試文 書人
試文 書人
メインレビュアー
コメディ担当/最高評価

締め切り近づく使命感にかられて飛び起きた本日の未明
こんな時間じゃ諦めて見るしかあんめいトーキョートライブ
何処で配信されてるかネット上をドライブ
再生ボタンを画面をみつめる俺
のっけから話が完全に意味不明
展開ゴチャつきマジにこのままで放映?

ガチで助かるぜあらすじ説明
染谷将太の照明
ヤツがワンクッションおいて招待するぜ画面上のショウタイム

役目も役名もわかりやすいぜMC・SHOW

ところどころでストーリーをおまとめ
おめぇがいなけりゃゼッテーに再生はとりやめ
ヤツが話を盛り上げるでしょう?
バラバラしたとこ染め上げるでしょう?

さぁやっと本題だ
簡単な感想と主要人物の紹介だ
やめねぇぜここからも言いたい放題だ

話の中心はメラ役の鈴木良平
メラメラとオラオラのGUYが
ヘラヘラとペラペラにSAY!
演じ続けるぜ公平に
さらに時折助平に

お次はンコイ役の窪塚洋介
どんとこいキングがこの映画にどうして?
懐かしいぜウェストゲートパーク
ちょっと嬉しいぜ相変わらずのトーク
時の流れが少しだけショック

だけど聞いてくれ ちょっとだけ待ってくれ

ミナミの帝王なぜここいる?
Vシネの帝王ここにいる?
楽しそうに演じ過ぎの竹内力
顔芸に感じるぜ重鎮のRIKI

そんなこんなで本作は豪華俳優陣
プロのラッパーもスキル抜群の自由人

作品自体はマジでどしようもねぇ
物語もガチでしょうもねぇ

映画の世界をディスリスペクト どうかしてるぜマジサスペクト

だけどデッカイ男は気にしねぇ
小さいことは気にしねぇ
そんな話だやや面白れぇ 話自体はガチくだらねぇ

ただ見た価値ゃあったぞ園子温
映画界とカチ合ったらヤツの作品はだいたいそんなもん
あんたの作った『愛のむきだし』相当よかったもん
本作も台詞回しは好きだったぞ殺し文句

というわけで、ジャパニーズラップと映画を融合した意欲作である本作に乗じて、HIPHOP調にレビューしてみたわけだが……こりゃアレだね。ちょっと無理があったね。映画にしてもレビューにしても上手に韻を踏んだものに仕上げるのってやっぱ難しいわ。まぁ、これは私の黒歴史ということで。

本作の名台詞

楽しそうにラブ&ピースとか言ってるヤツは大っ嫌いです

出典:TOKYO TRIBE/VOD版

役名:メラ
演:鈴木亮平