韓国映画『怪しい彼女』/お母さん子もお祖母ちゃん子も涙腺崩壊間違いなし

スコア:853/999

怪しい彼女出典:CJ ENM
『怪しい彼女』


【あらすじ】

口うるさいお婆さんのマルスンは、一人息子の嫁をいびり過ぎた事で家庭内での居場所を失いつつあった。そんな最中、彼女は街で写真館を目かける。孫との待ち合わせの時間潰しに写真を撮る事にした彼女だったが……


【作品情報】

公開:2014年1月22日(韓国)|2014年7月11日(日本)/上映時間:125分/ジャンル:コメディ/サブジャンル:ハートフルコメディ/映倫区分:全年齢/製作国:韓国/言語:韓国語


【スタッフ】

(監督)ファン・ドンヒョク/(脚本) シン・ドンイク,ホン・ユンジョン,ドン・ヒソン/(音楽)モグ[MOWG]


【キャスト】

シム・ウンギョン/ナ・ムニ/パク・イナン/ソン・ドンイル/イ・ジヌク/キム・ヒョンスク/ジニョン/キム・スルギ


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※情報は【2020年05月20日】現在のものです。上記のボタンから本作品の再生ページに直接ジャンプ出来ます。各VODを選択してご利用ください。詳しくはこちらのページでご確認いただけます。

ポイントレビュー


■思い出すだけで鼻の奥がツーンとなる

試分 書人
試文 書人
コメディ担当
ポイント:289/333|評価:GOOD

おばあちゃんっ子だったから、本作の内容を思い出すだけでマジで鼻の奥がツーンとなってくる。コミカルなんだけど超いい話。前にも言ったような気がするけれど、やっぱり信じて良かったよハートフルコメディ。日本も韓国もおばあちゃんには弱いもんなんですな。しかし、主演のシム・ウンギョンは憑依系が演技上手い!見放題に彼女の出演作が出て来たら、要注目だね。だいたいは、リスト登録だけして忘れちゃうんだけどさ。


■先に日本版を見たのに大感動してしまった

アクセル神田
アクセル神田
ドラマ担当
ポイント:294/333|評価:GOOD

リメイクである日本版の『あやしい彼女』を先に見ています。邦画ファンには申し訳ないが、この本家韓国版の方が圧倒的に良かったです。話の大筋は同じでも、「年老いた母(祖母)」から滲み出る哀愁が違いました。母でも父でも祖母でも祖父でも、しぼんですっかり小さくなった背中を眺めているだけで、じわんと来てしまうことってあるじゃないですか。あんな感覚です。ただし、若返ったお婆ちゃんの外見は日本版の方が私好みでした(笑)。


■本作観賞で嫁姑問題も解決!?

猿渡 りん子
猿渡 りん子
SF担当
ポイント:270/333|評価:GOOD

若返ったおばあちゃんの恋愛描写がちょっぴり邪魔な気はしましたが、それ以外は文句の付けようがございません。現在育児奮闘中のママさんにもオススメです。あと、嫁姑問題に悩む人にも。苦手なお姑さんと一緒に見て見たらどうかなぁ…多分根本的な問題は解決はしないでしょうけど、互いを理解し合う取っ掛かり程度にはなるかもしれません。いや、やっぱ今の発言取り消します。字幕で見ると疲れるとか言われて、返って険悪になりそうだし。


メインレビュー

ネタバレありの感想と解説を読む

母と祖母に優しく説教されているような温かな映画

アクセル神田
アクセル神田
メインレビュアー
ドラマ担当/最高評価

若返りモノとしては、『セブンティーン・アゲイン』に勝るとも劣らない名作です。本作の方が見る人の性別年齢を問わないという面では、上位に評価する方もいるかもしれません。

全くテーマの違う話ですが、上記のような名作を引き合いに出したくなるほどの作品です。ストーリーは案外ありきたりなんです。映画やTVの世界では急に若返ったり、急に美人になったりという作品は大して珍しくもないですからね。

仮にこうした作品を主人公変身系とでも表するとすれば、こうしたものの物語の流れは一種の雛形があって、それに準拠して進んでいきます。本作もその例に漏れてはいません。

ただ、細部の描写と数々の伏線が素晴らしい。物語の骨組みの格子の一つ一つが、これ以上ないくらいにしっかりしている。

ハッキリ言ってしまえば、全体的には誰にでも思いつける何処にでも転がっているような話なんですが、そこをこの細やかな部分がフォローというか、むしろテンプレートに沿ってくれてありがとうというところまで、持っていってくれています。

他の若返りモノの映画と違って、お婆ちゃん姿パート(実際の自分パート)がかなり長めなのもまたいい。

この手の作品は、変身を遂げた後の時間の方に尺を取っているものが多いですが、あえて言うなら本作はそこが変わっています。あの長めのお婆ちゃん時間があったからこそ、ここまで私の心を響かせたのだと思いますね。この処理がボディーブローのように後からで涙腺を刺激してきます。

ただ、悪く言ってしまえば、こんなありきたりな話でこうした感想を抱けたのはひとえに役者陣の演技力にあったと言っても過言ではないでしょう。

おばあちゃん役のナ・ムニと若返ったおばあちゃん役のシム・ウンギョンのリンクが凄まじいです。別人になったのではなく、本当に若返ったんだなと思わせてくれました。

お二方とも外国の女優さんなので、役者としてのイメージがクリアな状態で見られるという部分を割り引いたとしても、100点満点中90点以上はあげたくなる演技力です。

いやはや、これは一本とられましたね。本作鑑賞前に日本リメイク版の『あやしい彼女』をすでに見ていたんですが、クオリティが違います。あっちもあっちで良いんですが、この物語に関しては本家から見た方が絶対に良いと思います。

皮を剥かずに桃をかじったり、若い女の子にお兄ちゃんと呼ばれると男どもがやたらと喜んだりと、場面場面で日本と韓国との文化の違いを感じるところはありますが、台詞ひとつとっても印象に残ったものが多かったのは本作の方でした。

「歌わね 耳じゃなくて心を揺さぶるもんだ」

「男は下半身が災いの元だよ 短い棒で一生を棒に振るんだ」

などなど。見ている間、本当におばあちゃんに説教されているような感覚になりました。

コメディドラマではありますが、お婆ちゃんが発する台詞を通して、何か考えさせられるというか、人生を振り返らせてくれる。それがとても上手いんです。

そして、これらの要素からつながるラストが温かいことが何より最高です。やはり誰も傷つかないラストっていいですよね。

しつこいようですが、話としては本当に何処にでも落ちているような設定のお話なんです。でも、細部に拘れば、ここまで人を感動させることが出来るんだなと実に驚かされました。

マザコン、ババコンで本作を見て涙をしない人はいないんじゃないでしょうかね。文化の違いこそあれど、お母さん、おばあちゃんに対する想いというのは、本当に世界共通なのだと思いました。

ただ、本作を母親に勧めて見せるのは私はやめておこうと思います。

「ほれ、こんな風にお母さんは大変だったんだよ」とうるさくなりそうなので……

本作の名台詞

どんなにつらくても 一つも違わない同じ人生を選ぶよ

出典:怪しい彼女/VOD版

役名:オ・ドゥリ(若おばあちゃん)
演:シム・ウンギョン