スコア:578/999
出典:ユニバーサル・ピクチャーズ/東宝東和
『レ・ミゼラブル(2012)』
【あらすじ】
パンの窃盗罪で長く投獄されていたジャンバルジャンは、仮釈放時に立ち寄った修道院の皿を盗んだ罪で再び逮捕されそうになるも、司教の計らいで救われる。彼は人生を悔い改めて生きようと、新しい人生を歩みだす。
【作品情報】
公開:2012年12月7日(ロンドンプレミア)|2012年12月21日(日本)|2012年12月25日(アメリカ)/上映時間:158分/ジャンル:ミュージカル/サブジャンル:ヒューマンドラマ/映倫区分:全年齢/製作国:イギリス・アメリカ/言語:英語
【スタッフ】
(監督) トム・フーパー/(脚本)ウィリアム・ニコルソン,アラン・ブーブリル,クロード=ミシェル・シェーンベルク,ハーバート・クレッツマー/(音楽)クロード=ミシェル・シェーンベルク
【キャスト】
ヒュー・ジャックマン/ラッセル・クロウ/アン・ハサウェイ/アマンダ・サイフリッド/エディ・レッドメイン/ヘレナ・ボナム=カーター
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見放題配信
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ポイントレビュー
■暗いミュージカルだけどね
ポイント:261/333|評価:GOOD
基本、暗いミュージカルです。うん、暗い。
原作が原作なので仕方ないんですけど、暗いお話や暗い歌が苦手って人にはあんまりオススメできません。ミュージカル映画が大好きな私でさえ、登場人物達に対して、「こんなにも暗い気分なのに、どうしてYOUは歌うんだい?」と思ってしまったくらいです。
でも、間違いなく名作です。名作小説の原作を元にしたミュージカルをベースにして、新たに作り上げられた本物の名作ミュージカル映画です(ややこしい)。見ている間は気分が沈むかもですが、最後まで見ればきっとカタルシスがあるかも……ですよ?
■繰り返し嗜んできた物語にしては工夫が見られる作品
ポイント:188/333|評価:GOOD
映画としては少し長かったですかね。悲劇的なシーンが連続するのは良いんですけど、辛い辛いと喚くようなワンパターンなシーンが多いので、歌の場面で少々眠くなってしまいました。
劇場版『レ・ミゼラブル』のミュージカルを見た時はそんなことなかったんですけどね。帝国劇場でやっていたのを、親の趣味で無理くり観させられたものの、案外悪くなかったと記憶してます。当時は小学生ぐらいで確か鹿賀丈史さんが主演でした。小さなころから本が好きだったので、『ああ無情』のタイトルの原作小説も読破しての劇場観賞です。
なので、もう少年時代から何度も読んだ話、観させられた話、という点を考慮すれば、新しい切り口が垣間見えた良作なんだとは思います。映画版『アニー』よりは歌パートの唐突感も少なかったですしね。上映時間、歌パートの長さを気にしなければ、それなりに楽しめた作品ではありました。
いや、楽しんでというよりかは、悲しんでというお話か……これは。
■ミュージカルってやっぱり苦手だなぁ
ポイント:129/333|評価:BAD
これ、歌いる?
登場人物達の心情は、歌わなくても通常シーンで十分過ぎるほど伝わってるって!
上映時間も、もう少し短く出来るって!そりゃ桐島も部活辞めちゃうって!
この映画を見て改めて思ったのは、やっぱり自分はミュージカルが苦手なんだなと。そして、昨今のVOD見放題というサービスは偉大なんだなと。ネットでも評判高い本作であれば、辛うじて挑戦してみようという気になれたからね。
DVDで借りてたら多分、60分ぐらいでヘタレて、延滞料発生予防のために速攻で返却しに行ってたと思う。つーか、そもそも借りなかったと思う。ただ、ミュージカルにアレルギーがない人にとっては良い作品なのかも。
通常のパートは多くの名優が出ているだけあって、なかなかのものだった。
メインレビュー
ネタバレありの感想と解説を読む
同じ趣味嗜好の人になら超オススメだけど……
メインレビュアー
ミュージカル担当/最高評価ミュージカルが苦手な方ってホントに多いんですね。
私の友人達は私が映画好きなことを知っているので、「オススメの映画は?」なんて話題がよく出てくるんですけど、その時にミュージカル映画を紹介すると、結構な確率で「う~ん……」みたいな反応をされてしまいます。
ミュージカルに関しては(特に男性)ホントに多いです、この「う~ん……』ってヤツ。
この映画も私的には十分過ぎるほどオススメではあるんですけど、あまねく広く自信を持ってオススメ出来るかって言われたら、こっちとしても「う~ん……」って感じかもしれません。
ミュージカル映画としては最高だと思うけど……
ミュージカルって、好きな人はもうエンターテイメントにはそれがなくっちゃイヤってぐらい熱狂的な人が多いんですよ。でも、その反面、苦手に思っている人はその熱狂と同じぐらいの勢いで拒否反応を示したりもします。特別こだわりを持たない人はそんなこともないんですけど、ホント難しいジャンルです。
ミュージカル映画としての『レ・ミゼラブル』は最高の部類に入ると私は思ってますが、映画の全ジャンルの中で言えば最高ではないのかもしれません。
実際に何人かの友人に本作を薦めて見て貰ったんですけど、「ただの暗い話だった」って感想がいくつかあったんですよねぇ。
好きなジャンルの好きな映画をそう評価されてしまうのはくやしいけど、それも一つの意見なので、自分の中では「そういう見方をされることもあるのかぁ」と納得させています。
この映画はミュージカル好きならまず間違いなく名作なんです。
もしかしたら、このジャンルに造詣が深い方の中には違う意見もあるかもしれませんが、私ぐらいの好き感覚の人なら、太鼓判を押せる作品なハズなんです。
でも、それ以外の人はどうかなぁ……
正直な意見を言ってしまうと、ミュージカルが苦手ってワケでもない方の中にも「あんまりだった」って感想が出てもおかしくない気はします。
曲への入りのタイミングもパターンが決まっているような作品だし、お話としてはテンションが上がる場面が少ないし……
どうなんでしょう。芸術的に評価が高い理由は分かって貰えるとは思うんですけど、映画的な魅力は少し分かって貰いにくい作品なのかも。ストーリーに好き嫌いが別れるというよりは、ジャンルとしてのクセの強さに好みが別れるって感じかなぁ。ただでさえクセの強いミュージカル映画の中でも際立って、歌も物語も濃ゆいお話ですから。
小声で褒め称えてあげたい作品
というように、私自身は高く高く評価している映画ではあるのですが、「オススメですよ!」と大きな声で言えない部分があるのは確かです。
気心が知れていて、好みが分かってる人にだけ小声で「オススメだよ…よかったよ……」っていうお話かなと思います。
うん、そう。ホントにそんな感じ。ただ、ヒュー・ジャックマンとラッセル・クロウがお好きな方はどうかご安心を。深爪してしまったウルバリンとリバウンドが著しいグラディエーターの熱演が見られます。
あぁ、あの時の渋さはいずこへ…ラッセルさん。本作のシャベールの体形も好きっちゃ好きだけどさ……
本作の名台詞
ここから新しい人生を踏み出そう
出典:レ・ミゼラブル(2012)/VOD版
役名:ジャン・バルジャン
演:ヒュー・ジャックマン